「韓流」ブームにのって韓国から日本へ、そして世界へ
今年2004年、日本では一大「韓流」ブームが巻き起こっている。お隣り韓国から伝えられるテレビドラマや映画、音楽などの様々な文化が日本の幅広い層から支持を得ているのだ。
そんな絶好のタイミングの中、韓国No.1自動車メーカー ヒュンダイから新型SUV、「JM(ジェイエム)」が発表された。
「JM」は、新世代の世界戦略SUVとして、2004年2月のアメリカ・シカゴショーで世界デビュー。その後まず本国で4月より発売され、今夏より順次欧州、北米、そして日本でも発売が開始となった。
コンセプトは「乗用車の洗練」と「SUVの力強さ」、そして「ミニバンの利便性」を高い次元で融合させたSUV。
より具体的には、第一に乗用車の乗り心地やハンドリングの実現。
そして第二にSUVらしさを強調した独自のスタイリングの確立。
さらに、第三に多目的車としての用途に対応する柔軟性の実現である。
・・・こう聞くと、かなり欲張ったコンセプトではある。試乗の機会がなかったため一番目の要素こそ確認出来なかったものの、しかし会場で実際のモデルを見た限り、その他の目標は十分に満たしていることが確認できた。
ラインナップは大きく分けて2種類。V6・2.7リッターエンジン搭載の4WD車と、直4・2リッターエンジン搭載のFF車となる。
品質感が高く都会的な印象のカラードバンパー(ボディ同色)が標準仕様だが、いっぽうでSUVらしいアクティブ感を強調するワイドフェンダーとサイドガーニッシュを装着したパッケージオプション仕様車が2.7リッターと2.0リッター車それぞれに設定されている。
価格帯は、メーカー希望小売価格が169万円(2.0GL)から255万1千5百円(2.7GLS Fパッケージ)(共に税込み)まで。
自動車メーカーグループとしては世界第7位、日本のホンダとほぼ同規模というヒュンダイグループだが、日本市場ではまだ市場シェアを十分に確立しているとは言いがたい状況である。
しかし、手頃感がある新型SUV「JM」の戦略的な価格設定や、また高品質な仕上がりなどをバックに、「韓流」ブームに沸く日本市場へと今回新たに挑む。これを機に、日本におけるさらなる販売ボリュームの拡大とブランドイメージの確立を目指すとのことだ。今後の動向に注目したい。