搭載エンジンは直列4気筒の1.3Lと1.5Lで、ともに可変バルブタイミング機構付きの自然吸気DOHCだ。1.3Lエンジンは67kw/118N・mの実力で、箱根の山道などを走るとさすがにもう少し力が欲しいという気分にさせられるが、市街地モードで走るならこれで十分という感じ。価格設定からも、1.3Lエンジンの搭載車が売れ筋になっていくものと見られる。
それに比べると1.5Lエンジンの搭載車はかなりスポーティな印象になる。81kw/143N・mのパワー&トルクは際立って高いものとはいえないし、中低回転域ではややトルク感が不足する印象もあるのだが、高回転域まで回したときの吹き上がりの良さや、4000回転を超えたあたりからのパワーフィールの良さが、とてもスポーティな印象を与えるのだ。
足回りもかなり硬めのチューニングが施されていて、たとえばアルトなどから乗り換えたユーザーは驚くかも知れないほどの印象。でもこれくらいの硬さのほうが安定感があって良い。ヨーロッパ車をイメージせる足回りだ。電動式パワーステアリングのフィールも違和感のないものに仕上げられた。
コンパクトカーの中でもデミオと並んでスポーティなイメージの強いクルマなので、できれば1.5Lエンジンを搭載したXSを選びたいところ。スイフトならほかの車種の1.5L車と比べても割安なので、十分に選ぶ意味はあると思う。ただ、このクラスのクルマは1.3L車が売れ筋になっているも確か。それを考えると1.3XGを選ぶのが現実的な選択になるのかもしれない。