ミラジーノの基本メカニズムの部分はミラと共通であると思っていい。ただ、発売時点がやや遅くなった分だけ新機構、新技術を盛り込むことができた部分もある。たとえばエンジンの排気ガス対策などはその典型で、ダイハツが独自に開発した自己再生機能を持つインテリジェント触媒を全車に、イオンを検知して燃焼を制御する触媒早期活性化を2WD車に採用している。これによって平成17年排気ガス規制75%低減レベル★★★★と平成22年燃費基準+5%に適合し、グリーン税制の適用を受けられるようになった。
環境性能を向上させながらも、走りに関しては基本的に変わらない性能を発揮する。可変バルブタイミング機構付きの自然吸気DOHCで43kW/64N・mのパワー&トルクは、軽自動車のボディに対して十分なもの。今回の試乗では大人3人が乗って走るシーンもあったが、何の不満も感じなかった。
標準モデルの乗り心地は全体に柔らかめで、コーナーでのロールも大きめに出るが、安定性のレベルも高い。電動パワステも違和感のないフィールとなる。ミニライトではタイヤサイズが15インチの55になると同時に、足回りも硬めのチューニングが施され、一段と高い安定性を発揮する。
できればミニライトといきたいところだが、126万円の価格は1.3Lクラスの上級グレード車に匹敵するもの。軽自動車の価格としてはちょっと高すぎるように思う。となるとXリミテッドという選択もあるが、基本的にはXで十分という感じ。価格を含めて考えると、ますますXがお勧めとなる。