1粒で2度オイシイ!オープンクーペ
2005年の正月早々、新しいフレンチオープンがやってきた!
ルノー・ジャポンは1月7日、同車の代表的モデル「メガーヌ」に新たなバリエーション、「ルノー メガーヌ グラスルーフ カブリオレ」を発表した。これは、既に発売されている5ドアハッチバック、ステーションワゴン、RS(3ドア)車に続く第四弾のボディタイプで、カブリオレ(オープンカー)である。
かつてはオープンモデルといえば、ルーフは幌屋根かあるいは脱着式のハードトップというのが相場だった。しかし近年は、クローズド時には快適性を確保出来る上に、オープンカーとクーペの2種類のスタイルを味わうことが出来る、言わば「1粒で2度オイシイ」的な電動格納式メタルトップを採用するケースが増えてきた。例えばルノー メガーヌ グラスルーフ カブリオレの直接的なライバル関係となる、同じフランス製のプジョー307CC(クーペカブリオレ)もやはりメタルルーフで仕立てられている。
そこでメガーヌでは、さらに一味違うスパイスを加えてきた。それが世界初の電動格納式グラスルーフである。写真を見て頂ければ良く分かるように、グラスルーフのおかげで、ルーフを閉じた状態でも明るく開放的な室内を実現しているのだ。例え降雨時や冬の寒空の下などでも、快適な状態でオープンカー並みの開放感が味わえてしまうというワケ。そう考えると、なんとも欲張りなクルマだといえそうだ。
エンジンは2リッター直4DOHC。これに4速ATが組み合わされる。オープン化に伴うボディの補強も万全だ。同車は、欧州で最も厳しいと言われるユーロNCAPの衝突安全実験において、オープンカーとしてはクラス唯一、最高ランクの5つ星を獲得している。もちろんこれはオープン状態での結果だ。もともと安全性では定評のあったルノーだが、これで5つ星の数をメーカー別では世界最多となる7車種で取得したことになる。同車には6つのエアバッグが装備されるほか、万が一の横転時にも自動的にリアシート後ろのアンチロールバーが立ち上がるなど、乗員を守る仕組みもしっかり備わっている。
さらに、このような受動安全性ばかりでなく、予防安全性のほうもぬかりはない。ABSやEBA(ブレーキアシスト)、EBD(電子制動力配分システム)に加え、独ボッシュ社との共同開発である最新のESP(電子スタビリティプログラム)を搭載し、緊急時の走りを安全にアシストしてくれるのだ。
ルノー メガーヌ グラスルーフ カブリオレのインテリアは、他シリーズ同様に上質で落ち着いた意匠でまとめられている。オープン時の開放感を増すため、若干シートポジションが低められているのも他シリーズとの違いだ。定員は4人乗りで、シート表皮はレザー。赤とグレーの2種から選べる。ボディカラーは全6色。内外装色の組み合わせによっては受注生産となる。どの組み合わせを選ぶか、あれこと想像するだけで楽しい悩みとなりそうだ。