驚異の価格設定を持つ輸入セダン/ワゴン
スズキは、GMの世界戦略車「シボレー オプトラ」と同ステーションワゴンタイプの「シボレー オプトラワゴン」の日本発売を発表した。セダンは1月20日より、ワゴンについては2月15日より発売となる。
シボレー オプトラシリーズは、韓国にあるGMDAT社(GMデーウ社)で生産され、欧州、アメリカ、アジア市場で発売されるGMグループの世界戦略車。日本ではこれを、全国のスズキのディーラー網で発売する。
GMにとってこのオプトラは、日本市場におけるシボレーブランドシェア拡大のための重要なモデルだ。一方スズキにとっても、軽やコンパクトカーユーザーから上級移行出来るクルマが用意されたことで、今まで他社へ逃していた顧客をつなぎとめることが出来るメリットがある。
ラインナップはシンプルで、セダンとワゴンの2グレード構成となる。全車2リッターDOHC4気筒エンジンを搭載し、これに4速ATが組み合わされる。今のところ4WD仕様はなく、全てFF(前輪駆動)車のみとなっている。ボディサイズはセダンが4515x1725x1445mm、ワゴンが4580x1725x1500mm(ともに全長x全幅x全高)と、3ナンバーサイズに相当するが、極端に大きい訳でもなく街中でも扱いやすい寸法となっているので、さほど問題となることはないだろう。
なおわざわざ解説するまでもないが念のため。シボレー オプトラシリーズは全車右ハンドル仕様となっている。
このシボレー オプトラだが、世界中に独立拠点を持つGMグループのスケールメリットを上手く活用して造られている点に注目したい。例えばエンジンはGMのオーストラリア ホールデン社製のものを採用しているし、外観デザインについては欧州で行われている。そして生産については先に記したように韓国のGMDAT社で行われるといったあんばいだ。その結果、国産車にも負けない驚異の価格設定を実現することが出来たワケだ。
さてその気になる価格だが、セダンが1,732,500円、ワゴンが1,837,500円と、輸入車としては非常に戦略的な設定となっている。
しかもこの価格にして、運転席・助手席のSRSエアバッグ及びサイドエアバッグ、トラクションコントロール、EBD付きABSといった安全装置や、花粉除去フィルター付きオートエアコン、キーレスエントリー、革巻きステアリングといった快適装備などが全て標準装着されているのは驚きだ。さらに、電動サンルーフや本革シートなどのオプション設定が用意されているのも嬉しい。例えばセダンの直接のライバルとなる国産車、例えばホンダ アコードやマツダアテンザ、日産 プリメーラ等と比べても、これは非常に買い得感のある設定といってよいだろう。今後の売れ行きに注目したい1台だ。