2リッター自然吸気エンジンも大幅実力アップ!
スバルというメーカーは、とってもマジメだと思う。今回、大幅マイナーチェンジが施されたフォレスターも細部にわたり、スバルのマジメさが満載だ。
で、どのあたりがマジメなのかというと、とにかく走りに直結するエンジンやシャシー、そしてサスペンションという機能部分をコツコツと改良していくところにある。装備の豪華さや便利な機能の追加という目先の部分より、クルマとしての機能性を磨き上げていくというところが超マジメ。豪華な装備や便利な機能というモノのより、機能部分を見直すほうがお金も開発期間も大幅にかかるのだ。そのため、他メーカーより若干モデルサイクルが長くてもライバル車と比べて大きく見劣りすることも無いのもスバルの特徴。走りにこだわるクルマ好きから、圧倒的な支持を受けるのもうなずける。
今回のフォレスターも、そんなスバルらしさが満載。まず、エンジンは2リッターの自然吸気エンジン(水平対向SOHC)が「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」(U−LEV)に適合し環境性能を大幅にアップ。さらに、これで終わらないのがスバルの真骨頂。走りの楽しさを提供することを絶対忘れてはいない。等長等爆エキゾーストシステムを採用し、低中速のトルクアップやレスポンスの向上を実現。とくに、市街地などでより軽快な走りが可能となった。
シャシー関連では、リバウンドスプリング内蔵のフロントダンパーにフロントサブフレームの採用に加え、サスペンションのジオメトリーも変更。さらに、リヤのクロスメンバーに補強を施しサスペンションの取り付け部分の剛性を強化。これらにより、不快なピッチングやロールを抑制し、新開発の17インチタイヤの採用と相まってよりキビキビと曲がり安定性の高い走行性能を確保した。また、ターボ車に採用されているダイレクト制御式ATを自然吸気車にも拡大。滑らかな走行フィーリングと燃費性能の向上させている。
装備関係では、最近のSUVに求められる撥水加工のシートやキズや汚れに強いマット類を採用。30GBのHDDナビやランバーサポート付のパワーシートなどの装備の拡充により、機能性と使い勝手もアップした。
さて、肝心のエクステリアは? と、いうと大型のグリルや一体感のあるバンパーにより、従来モデルより高級感は大幅にでたように思える。ただ、スバルSUVの良さは無骨なワイルドさやカジュアル感にあるようにも思えるのだが・・・。
今回は主に2リッター自然吸気エンジンを積んだモデルが、ビッグマイナーチェンジにより商品力を増している。価格も2.0XSが217.35万円となかなかリーズナブル。質の高い走りが楽しめるSUVを望むなら、間違いなくフォレスターは購入リストに入れることをオススメしたい。