ハリアーの場合、エクステリアではフロントバンパー、フォグ、グリル、リアコンビランプなどがハイブリッド専用デザインに変更された。 クルーガーも、バンパーやヘッドランプがハイブリッド専用となる。 ライセンスガーニッシュが変更されスッキリとした印象になったクルーガーハイブリッド。 後席シートしたにあるのがハイブリッド用バッテリー。エンジンルームに納まるパワーコントロールユニットは、なんと650ボルトという高電圧。 メーターは独立3眼メーターを装備。左側のパワーメーターは、エンジンの出力やエネルギーの回生を確認できる。 これが「THS-II」。V8エンジン並みの出力とコンパクトカー並みの燃費を兼ね備えるのだからスゴイ! クルーガーハイブリッドのフロントグリル内横バーは「日本刀」をイメージしたという 「このハイブリッドシステムは今後レクサス車などのセダン車にも展開する予定」と語ったトヨタ自動車 張社長 |
スポーツ系ハイブリッドシステム完成! 体が大きく力のあるものは、それに比例して消費する食物も多い。クルマも同じで、排気量やボディが大きければ、当然、ガソリンをより多く消費する。まあ、世の中そういうもんだって、ズゥーっと思っていた。だが、今回発表されたハリアー&クルーガーハイブリッドは、排気量も多くボディも大きいのにガソリンの消費量は、なんとコンパクトカークラス並なのだ。トヨタのハイブリッドシステムの前では、そんな一般常識は通じなくなっている。う〜ん、トヨタ恐るべし・・・。 3.3リッターV6エンジンを搭載ながら、コンパクトカークラスの省燃費を実現 これだけでも十分なくらいの動力性能を確保したハリアー&クルーガーハイブリッドだが、トヨタの開発チームはコレだけでは満足しなかった。なんと、今までの3リッターエンジンでは満足できず、なんと3.3リッターV6エンジンまで搭載してしまった。これには正直驚いた。そもそも、ハイブリッドシステムというのは省燃費がテーマである。フツーに考えれば、大幅にパワーアップしたモーターが装着されたのなら、より排気量の少ないエンジンを搭載するのが筋だろう。例えば、今までの3リッターモデルと同等の運動性能を2.4リッターと新ハイブリッドシステムで実現し、さらに今までの2.4リッター車より省燃費であるってパターンが本道ではないかと思うのだ。 最先端の車両安定化総合技術「VDIM」を搭載ついつい、ハイパワーのハイブリッドシステムにばかり目が行きがちだが、ハリアー&クルーガーハイブリッドは予防安全性能にも最新技術が搭載されている。「VDIM」と呼ばれるその技術は、VSC(スタビリティコントロール)やTRC(トラクションコントロール)、ABS(アンチロックブレーキシステム)などを統合制御するシステム。従来のVSCやTRC、そしてABSはクルマの限界を検知してから制御を開始する。このVDIMは、アクセルやブレーキ、ステアリングの操作量から予測したドライバーのイメージした挙動と、クルマの各センサーから得た車両挙動の差を算出し、ドライバーのイメージした挙動になるようにパワーやブレーキ、ステアリングなどを総合的に制御するもの。つまり、ドライバーがムチャな操作や突然のアクシデントに遭った場合でも、その動きを事前にクルマがキャッチして安定方向にクルマの挙動を導いてくれるというシステムなのだ。 2.4リッターのハイブリッドが欲しい!トヨタの最先端技術を搭載しハリアー&クルーガーハイブリッド。これだけの技術を結集し、クルーガーハイブリッドが399.0万円。このプライスは超バーゲンプライスともいえる。ただ3.3リッターでは税金もググッと高くなってしまうし、そんなハイパワーは持て余しそう。2.4リッターのハイブリッドが、最も庶民的にはありがたいと思う。ぜひとも2.4リッターハイブリッドの追加をお願いしたい。低価格帯のグレードにこそハイブリッドを装備して、たくさん売ってこそ地球環境に優しいハイブリッドの本来の意味があるというものではないだろうか?
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2005.3.22