スポーティな走りとは無縁。あくまで、タウンスピードが基本。

最高出力110馬力を発揮する1600ccエンジンを搭載する。

セミATだがシフトショックなど、使い勝手や洗練さは今ひとつ。フツーのATが望まれる。

タイヤサイズは185/65R15。6J×15のアルミホイールが装着されている。

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フツーのAT欲しい! ゆっくりと優雅な風を感じながら走りたくなる

 C3プルリエルに搭載されるエンジンは1.6LのDOHC。80kW/147N・mのパワー&トルクを発生し、シトロエン独自のセミATであるセンソドライブと組み合わされる。基本的にはコンパクトなクルマだが、オープンボディするために重量が増加したこともあって、1.6Lエンジンも特に余裕があるという感じではない。ボディに見合った実力というところだ。

 組み合わされるセンソドライブはフルATとして乗ることもできるし、積極的にレバーを前後させてマニュアル車感覚の走りを楽しむことも可能。ATモードにしたときの変速時に一瞬トルクが抜ける感じになるのは、このタイプのセミATに共通の弱点だが、変速ショックは徐々に小さくなっている。
 
 ステアリングホイールの裏側にはパドルシフトも設けられ、シフトレバーを使わなくてもステアリングホイールから手を離すことなく変速操作をすることができる。カブリオレやスパイダーの状態にしてワインディングなどを走るとき、パドルによるシフト操作は特に楽しいものになるが、通常の運転をするときでも操作のしやすさは魅力だ。

 大きく開くドアによって後席への乗り降りにも優れているが、前席のシートの調整がしにくいのはヨーロッパのコンパクトカーに共通の難点。現実にはドアを開けた状態で操作するような形になる。

●お勧めグレード

C3プルリエルは単一グレードなのでグレードを選択する余地はない。パノラミックサルーンやキャンバストップ仕様などが自在に選べるオープンカーと思えばいい。279万円の価格は標準のC3の価格が199万円から240万円弱であることを考えるとかなり高い印象だが、+αの魅力を持つオープンカーの差額として考えると納得モノ。ほかにはない個性的なクルマを選びたい人向けで、ビートルのカブリオレなどと比較して選ぶことになるのではないか。

代表グレード
C3プルリエル
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3,935×1,710×1,560
車両重量[kg]
1,210
総排気量[cc]
1,587
最高出力[ps(kw)/rpm]
110(80) / 5,800
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.3(147) / 4,000
ミッション
セミAT
定員[人]
4
税込価格[万円]
279
発売日
2005年4月9日
レポート
松下宏/オートアクセル
写真
オートアクセル
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