寸法以上におおきく見える
日本のミニバンブームを受け、フランスから素敵なライバル車がやってきた。その名は「グランセニック」。同社のモノスペース車「セニック」の大型版だ。
日本では知るひとぞ知る、といった通好みな存在のセニックだが、欧州では96年の発売以来、同クラス販売台数No.1を記録する大ヒットモデルだ。一説には、このヒットのおかげで日産とのアライアンスが出来た、とも言われるほど。02年には生産累計台数200万台を達成した、といえばその規模のほどが伝わるだろうか。
さて、ベースモデルのハッチバック車「メガーヌ」が2代目へと進化したのを受け、セニックもフルモデルチェンジを行なったが、その際に新たに追加となったのがこのグランセニックである。2列シート車のセニックに対しグランセニックは車体長が伸ばされており、広がったスペースに3列目のシートが追加されているのが特長だ。ボディサイズは全長4495mm、全幅1810mm、全高1635mm、ホイールベースは2735mmである。
シャシーは日産と共同開発したCセグメントプラットホームで、日産のミニバン「ラフェスタ」や「セレナ」とは兄弟関係にある。全長やホイールベースなどはラフェスタに近く、ミニバンとしては小柄なほうなのだが、車幅についてはグランセニックのほうが10cm以上広い。
フロントウィンドウをはじめとしてグラスエリアを大きく取っていることもあり、寸法以上に大きくゆったり見えるのが特長だ。ヒップデザインが特長のメガーヌほどではないが、ボディスタイルも最新のルノー車らしく個性的。大小様々なタイプが揃う『ミニバン王国』日本であえてルノーのミニバンを買うからには、こういう個性はとても重要な要素となるはずだ。