使いやすい回転式コマンドコントローラー
インテリアに目を向けると、メルセデス・ベンツの伝統を受け継ぎながらも大きく変わったのがひと目で分かる。シフトレバーがステアリングコラムに移動し、センターコンソールには回転式のコマンドコントローラーが設けられたからだ。すでにBMW7シリーズなどが採用した方法だが、メルセデス・ベンツも今回のSクラスでインパネ回りの操作系を一気に革新してきた。
今回の試乗ではコントローラーの操作性を十分にチェックする余裕はなかったが、マニュアルを見ずにいきなり操作しても案外思い通りの操作が可能だった。直感によって操作をしやすいようなロジックが組まれている。
またコントローラーを採用したことでインパネのスイッチはエアコン系を中心に整理されたものになり、液晶画面が高い位置に配置された見やすいものになった。
居住空間は十分な広さが確保されている。ボディサイズが拡大されたのに対応して、運転席回りは頭上、肩肘回り、足元などの余裕が拡大したし、後席の足元などはさらにゆったりしたものになった。
インテリア回りのクォリティの高さはさすがにメルセデス・ベンツ、さすがにSクラスという印象。高級なウッドトリム、クロームのトリム、アルミ製のスイッチ、本革シートなど、さまざまな素材を見事に配置して高級感にあふれた室内を作っている。