日本仕様は150psの2.2リッターが導入される。ヨーロッパ仕様には200psを発揮するターボエンジンもラインアップ。
新型ザフィーラには全部で7機種のエンジン搭載されるが、日本には150ps仕様の直列4気筒2.2Lの直噴ガソリンエンジンと電子制御4速ATとの組み合わせが輸入される予定だ。
最もパワフルなエンジンは200psのパワーを発生する2.0Lターボで、今回スウェーデンで試乗できたのはこの2.0Lターボと1.9Lディーゼルターボの2機種。日本仕様と同じモデルには試乗できなかったが、2.0Lターボなどでもザフィーラの持つ走りのポテンシャルは十分に体感することができた。
2.0Lターボはアストラの2.0ターボスポーツにも搭載されるエンジンだ。ミニバンボディのザフィーラはアストラに比べると車両重量が200kgほど重くなっているが、重さの差を感じない豪快な走りを実現する。想像する以上に滑らかな吹き上がりと、それに伴うパワーの盛り上がりによって、とても気持ち良く加速が伸びていくのだ。
ターボらしいトルク感はそれ以上に注目される。262N・mの最大トルクの95%に相当する250N・mを、1950回転から5300回転までの幅広い回転域で発生するから、文字通り全域トルクフルなエンジンである。ザフィーラを走らせると、ほとんどの走行シーンで厚いトルクが得られるので、実にフレキシブルで力強い走りのフィールが得られる。
オプション設定されるIDSプラスの電子制御サスペンションシステムもポイント。電子制御の連続ダンピングコントロールや電子油圧式のパワーステアリングの制御、ATの変速制御などが総合的にコントールされ、ドライバーの好みに合わせた走りを楽しむことができる。
●お勧めグレード
新型ザフィーラは東京モーターショーに出品された後、日本に導入されるのは年が明けた2006年1月になる予定。価格は充実装備の上級グレードでも200万円台に抑えられるはずだ。このクラスの輸入ミニバンとしては手頃な価格設定となるだろう。
ライバル車としてはゴルフ・トゥーランやルノー・グランセニック、プジョー307SW、シトロエン・ピカソなどが想定される。このクラスの輸入ミニバンは、一気に選択肢が増えてにぎやかになってきた。