トヨタ 新型bB

ギャグじゃない。マジだからすげぇ新型bBのTVCM

トヨタ 新型bB

 さてさて。自動車のCMの話をここまで続けてくると、みなさんが思い浮かべてくるメーカーがあるでしょう。そう、声に出してみていってください。「ホンダはどうした!」と。
 ホンダこと本田技研工業。あの会社のCMはすごいです。少し前だったらインテグラ。永遠のティーンエイジャーと言えるハリウッド俳優のマイケル・J・フォクスに「カッコ・インテグラ」と言わせちゃったり、CR-Vは「ホンダ買うボーイ」だったり、大変です。ギャグです。ギャグのオンパレードです。ステップワゴンは初代モデルから「HOP! STEP WGN(ワゴン)!」ですし、エアウェイブは坂口憲二と世界の荒鷲・坂口征二の共演です。すごいです。ほんとにすごい。どこの代理店かは知りませんが、パワーポイントにマーケティング云々かんぬんをたくさん書き連ねて、ホンダのお偉いさんを揃えて、「弊社はインテグラのイメージキャラクターにマイケル・J・フォックスをアテンドします。そして、彼にカッコ・インテグラと言わせます」なんて超大まじめにプレゼンしたんですよ。その光景を想像しただけで笑える。いい大人がショーモナイギャグをまじめに語っているシュールな状況を。

トヨタ 新型bB

 でもね、新型bBは違うのですよ。120%以上に大まじめ。新型bBが狙うユーザー層と、そのユーザーがどのようなものを嗜好しているのかを徹底的にリサーチしての結果。もっとも尖った音楽好き(邦楽に限る)ですとDef Techとかになるのでしょうけれど、Def Tech好きはたぶん新型bBの購買層とリンクしないのでしょう。ジャワイアンだと新型bBよりも、もっとラブ&ピースなクルマになると思いますし。m-floやら、DOUBLE、キングギドラを選んでしまうと新型bBよりも20インチホイールを履いたキャデラック・エスカレードになってしまいますから。
 きっとあんな理由や、こんな理由があったのでしょう。だから布袋とRIP。その二人をコラボレートさせてしまう。すごい。ちなみに、正式用語で言うとコラボレートとは言わずマッシュアップと言うそうな。広報資料によると布袋寅泰の『BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY』とRIP SLYMEの『FUNKASTIC』を原曲としたマッシュアップ曲『BATTLE×FUNKASTIC』・・・だそうな。
 あ〜!!!もう、知らない世界の言葉はよくわからない!とりあえず『BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY』は映画『KILL BILL』に使われていたということくらいしかわからん!
 でも、広報資料によると、どうやら布袋とRIPがCMソングだけでコラボするのではないらしい。全国5箇所のクラブで新型bBの体感イベントをおこなったり、映画館で新型bBの体感イベントをするらしい。断っておきますけれど、クラブといってもますい志保さんがやってる「ふたご屋」みたいなクラブではないので気をつけてくださいね。それはそれで銀座のクラブで体感イベントをやったら倖田來未もびっくり何でしょうけれど。
 だいたい、それではギャグになってしまうからだめなんです。新型bBはギャグではなくマジなんです。本気で「クルマ型ミュージックプレイヤー」なので全国54店舗のHMVでキャンペーンをうったりしちゃうのです。
 もう、あれですね。クルマだけれどクルマじゃないんだ!と全身で訴えかけるCMなんです。新型bBというクルマ自体が、「今までのクルマと同じ文法で語るな!」といっているような感じですしね。

達人プロフィール: カンダマニヤ
職業:ヲタク
物心つく前の昭和を知る男、侮るな!(コリマネ氏談)