まるで "猫足" のようなしなやかさ
フロントはダブルウィッシュボーン、リヤはマルチリンクというサスペンションだが、そんな形式を超越した猫足系のしなやかさを感じる。オープンにすると多少ボディの揺れが感じられるようになるが、そんなことを忘れさせる長いストロークをスムーズに動くサスペンションによって箱根のワインディングロードは楽しくなる。シートヒーターを効かせて冬の道をオープンで走るのは気持ちのいいものだ。
今回試乗したのは2.2JTSだが、コーナリング時にフロントタイヤがしっかり路面に食いついて、コーナー出口でアクセルペダルを踏み込んでいってもFFなのにアンダーステアがなかなかでないので、ここでも楽しく走れる。
扱いやすいマニュアルと充実の装備で大満足
アルファ・スパイダーは6速マニュアルトランスミッション(MT)しか用意されないが、クラッチ操作は遅れのないしっかりした動きで楽だし、6速MTの操作もストロークがちょうど良くやりやすいので、しばらくATしか乗っていなかったドライバーでも操れるだろう。パンチのあるエンジンであるが、低回転域でもトルクはあるので走りやすい。箱根では音も楽しめる。
最新の安全デバイスも装備している。ABS、EBD(前後ブレーキ配分)はもちろん、VDC(横滑り防止装置)、ASR(トラクションコントロール)、MSR(エンジンブレーキによるスリップ防止)、HBA(ブレーキアシスト)、HHS(ヒルホールドシステム)、FPS(火災防止装置)などフル装備だ。