ボディサイズのアップでゆとりある室内空間を実現
インテリアはドアを開けると室内の広さがまず感じられる。ボディサイズの拡大だけでなく、室内を広く見せるデザイン処理もなされているからだ。今回のモデルでは全幅は拡大したものの、全長は50mmも切り詰められ、またホイールベースは逆に95mmも延長されることで、新しいパッケージングによって室内空間の拡大を図っている。
ホイールベースを大きく延長したことは最小回転半径の悪化につながる要素だが、ボディの角を丸めることによって取り回しの良さを確保した。
グレードにより安全装備に大きな差がある
インパネの形状やメタル調のパネルの採用など、インテリア回りのクォリティも上々のレベル。しっかりしたサイズと座り心地の良いシートもまずまず評価できる部分である。
ただ、後席の中央に3点式シートベルトが装備されていないのは何とも大きなマイナスの要素。アメリカ向けやヨーロッパ向けのクルマには装備しながら日本仕様だけわざわざ外すのは、日本のメーカーでありながら日本のユーザーをバカにした対応である。VDCの設定がごく限られたグレードにしかないことと合わせてしっかり注文をつけておきたい。
スバルは大きな自動車メーカーではないのだから、特徴のあるクルマ作りをしなければ生き残っていけない。安全装備などはその特徴を表現する最も有効な要素であるのに、この点で手を抜いてしまうのは残念でならない。