初代CTSは右ハンドル車が輸入されていたが、今回のモデルでは左ハンドル車だけの設定となった。日本の道路交通環境では右ハンドル車が基本なので早期に右ハンドル車の設定を望みたい。
運転席に乗り込むと、インテリア回りの高いクォリティがキャデラックならではの雰囲気を作っている。アメリカ車というと、とかく大味なイメージになりがちだが、キャデラックだけは別といった感じ。居住空間のゆとりなどはアメリカ車らしいおおらかさを感じさせるが、質感の高い自然素材を使い、パネルの合わせ目などにも入念な作り込みが感じられる仕上がりとなっている。
中でもサペリウッドの木目パネルの仕上げやドアトリムのステッチなどに、熟練した職人のクラフトマンシップが感じられる。
ラグジュアリーな雰囲気と同時にスポーティさも表現されているのが今回のCTSだ。クロームのリングがあしらわれた3連メーターはスポーティさの象徴ともいえるもので、そこからセンタースタック部分へとつながる一体感のあるデザインがコクピット感覚を表現している。
手触りなどにラグジュアリーさを感じさせる本革シートも、スポーティドライブを支えるようサイドサポートが張り出した形状とされている。
CTSはFR車なのでフロアトンネルが大きいものの、4人乗りまでなら大柄な大人がゆったり乗れる広さ。室内幅が広いので、大人5人という状況になっても窮屈な感じにはならない。