SLK200コンプレッサーは、184ps/25.5kg-m(135kW/250N・m)に性能アップした1.8リッターの直列4気筒DOHCエンジンを積む。従来モデルより21psのパワーアップだ。トランスミッションは5速ATを組み合わせている。低回転域から厚みのあるトルクを発生し、軽やかにスピードを乗せていく。従来モデルより力強い加速を見せ、パワフルだが、高回転域のパンチ力は今一歩だ。コンプレッサーの稼動ノイズもちょっと耳に付く。5速ATもスムースにつながるが、上級モデルにある7速ATなら、さらに愉しい走りを引き出せるはず。
ハンドリングは軽快だ。2代目はボディ剛性が大幅に高められ、オープンにしても剛性感たっぷりの走りを披露した。メカニズムのハイライトは、ステアリングの操舵角に応じてステアリングのギア比が変化する「ダイレクトステアリング」だ。クルージング時など、舵角が小さいときはギア比を15.8と大きく取り、優れた直進安定性を見せつけた。ワインディングロードでも冴えたフットワークを身につけ、意のままの走りを楽しめる。軽快なレスポンスの気持ちいいハンドリングは新型SLKの大きな魅力だ。しかも車庫入れなど、大きな舵角で切るとギア比は11.5まで小さくなる。車速感応式パワーステアリングとの相乗効果で、取り回しはラクだ。
SLK350もパワーアップされた3.5リッターのV型6気筒エンジンを積む。こちらは305ps(224kW)/6500rpmと、従来モデルより32psものパワーアップに成功した。上質な大人パワーフィールで、回転の上昇とリンクして気持ちよくパワーとトルクが盛り上がっていく。優雅な走りもパワーを引き出す走りも思いのままだ。しっとりとしたハンドリングにも好感が持てる。軽快感は兄貴分のSLを凌ぐほどだ。