ホンダ ライフ
3種類のバリーエーションを用意して
幅広いユーザーにアピール
最近主流になっているハイト系軽自動車をラインナップしていなかったホンダ。ここまで人気が高まると必要性は高まるわけで、旧型ライフよりも車高を高くして新型ライフは登場してきた。とはいえ、もともと女性ユーザーの多いモデルだけに、可愛らしさはうまく残しており、スズキ ワゴンR&ダイハツ ムーヴとはまた違ったテイストを持っている。 ただし、さらなるユーザーを獲得すべく、ラインナップをより明確に3タイプに分けているのはトピックスとなる。具体的にはスタンダードの「C/G」、高級感の「パステル」。そしてスポーティな「ディーバ」となる。見た目もかなり印象が異なり、確かにさまざまなユーザーに対して異なったイメージをアピールできている。 もちろん、使い勝手や取り回しのよさについても徹底的にこだわっている。各ウインドの下端はかなり下げられ、またフロントウインドは大型。三角窓の枠も最小限に抑えるなど、全方位で視界を確保しているので運転の苦手な女性でも運転はしやすいだろう。 また、女性向きという点でじつにぜいたくなのがバックビューモニターがほとんどのグレードで標準装備されているということ。日常的に重宝すること間違いなしだ。エンジンは52psの自然吸気エンジンと64psのターボエンジンが用意され、使い方や好みで、前者は21.0km/Lという低燃費が自慢。また後者はターボながら低速をも重視したセッティングで扱いやすさも兼ね備えている点に注目だ。
[エコ&燃費] ターボも含めてFF車すべてて、平成17年排出ガス基準75%低減レベルを実現している。4WDでも50%低減レベルというよさ。さらにインパネ内にはエコランプを採用し、視覚から低燃費走行をアシスト。
[安全性能] 安全面では先行発表した世界初の運転席用i-SRSエアバッグを採用している。これは連続容量変化というのが特徴で、いきなり開くことがないので、エアバッグ自体の衝撃による損傷を防いでくれる。一見、安全性を重視しているように感じるが、ABSがオプションのグレードも存在するので、このグレードだけは買ってはいけない。
[取材時実測燃費] 14.4km/L
[ホンダ ライフ価格帯] 94.5〜159.6万円 |
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スズキ ワゴンR
ロングホイールベース化で
ゆったりとした走りを実現
初代スズキ ワゴンR登場の衝撃は日本の軽自動車史に燦然と輝く。その後も、軽自動車作りではトップを走ってきたスズキ。ライバルたるダイハツ ムーヴとのしのぎの削り合いも終わりを知らない。そんななか満を持してリリースされたのが、5年ぶりにフルモデルチェンジした4代目ワゴンRだ。 3代目からのキープコンセプト感は強いが、相変わらずひと目でワゴンRとわかるスタイルを実現しているのは安心感にもつながる。それだけに磨き上げた感じは強く、面をより強調して質感をアピール。 一方のインテリアもしっかりと作り込むことで、軽自動車とは思えない出来のよさを見せつける。もちろん、開放感も上々だ。肝心のパッケージングはというと、まずホイールベースを40mm広げていることが好影響を与えている。もちろん走行安定性向上が主眼なのだろうが、サスペンション形式も変更できたことで、室内長を105mmも拡大した。その結果、前後乗員間隔を140mmも拡大でき、足もとは文句なしに広大だ。 エンジンは自然吸気とターボの2本立て。自然吸気は低速トルクをアップさせて扱いやすさを増しているだけでなく、CVTと組み合わせることで23.0km/Lという低燃費を実現している。一方のターボは新開発で、高過給圧化で64馬力の高出力を実現した。こちらは4速ATの設定はなく、CVTのみとの組み合わせだ。 また今回からスティングレーがカスタムに代わるエアログレードへ昇格。押し出しの強いフロントマスクやブラックで統一された内装など、じつに精悍なスタイルで、ひと味違ったワゴンRの魅力をアピールする。ハドルシフトが付くのもスティングレー(T/TS)だけだ。
[エコ&燃費] NAの23.0km/Lという数値はもちろん立派な数値だが、ターボでも21.5km/Lを記録しているのは特筆モノだ。実用燃費は、新開発となるCVTの制御も大きく関係しており、違和感を感じない程度に回転をうまく抑えて走るのがポイントだ。
[安全性能] 前席エアバッグはすべてのグレードにおいて標準装備しているのだが、一方でABSは廉価グレードでオプション扱いにしているのは、メーカーの安全に対する考えが低い。車重が小さい軽自動車こそ、ABSが必要だ。
[取材時実測燃費] 12.6km/L
[スズキ ワゴンR価格帯] 90.825〜167.16万円 |