三菱の企業メッセージ「Drive@earth」(ドライブ・アット・アース)のアイコン的存在
6月5日、「世界環境デー」に正式デビュー!
三菱は「世界環境デー」の6月5日に、EV(電気自動車)「i-MiEV(アイ・ミーブ)」の市販モデルを発表した。軽自動車「i(アイ)」をベースに、ガソリンエンジンの代わりにリチウムイオン電池と電気モーターを搭載し、100%電気で走るEVだ。06年に研究車両として発表されて以来、電力会社などとの公道実証試験も含めテストを重ねており、その姿はTVCMなどでもすっかりお馴染みとなっていたが、いよいよ正式なデビューとなる。ただし今回はメンテナンスリースを基本とし、主に法人向けへ販売される。価格は459.9万円[消費税込み]。補助金制度を利用すると、320.9万円となるが、いずれにせよ個人ではまだ手が出にくいプライスでの登場となる。生産目標は年間1400台。今後2010年4月には年間5000台規模へ生産を拡大し、量産効果によるコストダウンで個人ユーザー対象の販売とする目論見だ。
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「i(アイ)」のリアミッドシップレイアウトを有効活用
ベースとなった三菱の軽自動車「i(アイ)」は、EV(電気自動車)化するのには実に最適の素材だった。エンジンを車体後部に配置するリアミッドシップレイアウトはそのまま活用。エンジンが搭載されていた位置にモーターやインバーター、車載充電器などを載せ換え、ガソリンタンクが積まれていた床下にはバッテリーを配することで、プラットフォームや足回り自体は大きく変更することなくコンポーネントをごっそりと置き換えることが出来たのだ。もちろん室内空間や荷室についてもi(アイ)同様のスペースを保っている。ボディサイズもi(アイ)そのままなので軽自動車規格(黄色ナンバー)での登録となる。さらに重いバッテリーを床下に置いたことで重心も下がり、走行安定性を高める副次効果まで生むなど、良いことづくめな結果となった。
このEV「i-MiEV」を走らせるバッテリーは、小型の電池セルを直列に88個つないだ、総電力量16kWhの高性能リチウムイオン電池。ニッケル水素電池に比べ約2倍、通常の鉛電池に比べると約3〜4倍のエネルギー密度を誇る。これを強固な井桁フレームで保護する。このリチウムイオン電池は、バッテリーメーカーのGSユアサと三菱商事、三菱自動車工業の3社で07年12月に共同設立した「リチウムエナジージャパン」にて製造する。永久磁石式同期型モーターを組み合わせ、最大出力64ps(47kW)/3000-6000rpm、最大トルク18.4kg-m(180kgf・m)/0-2000rpmをマーク。軽ターボ車に対し2倍のトルクを、しかも低速から発生させることが出来るのは電気モーターならではの特性だ。一充電で走行可能な航続距離は国土交通省審査値の10.15モードで160kmをマークする。折りしも前日の6月4日に発表されたスバルのEV(電気自動車)「ステラ プラグイン」が航続距離90kmなのに対し、大きく差を付けた格好だ。
これら全てを統合制御するのが「MiEV OS(MiEV Operating System)。バッテリーの常時モニタリングやトラクションコントロール、回生ブレーキのエネルギー回生やパワーセーブ制御、スムーズな発進制御、バッテリー容量残量の推定制御などの諸々をつかさどる役割を果たす中枢として機能する。
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3通りの充電方法を用意
いくら電気自動車がクリーンで静かで高性能だといっても、電気を充電しなければ走ることが出来ない。日本中どこへ行ってもガソリンスタンドが存在するのに対し、これではおちおち遠出も出来ないのでは、というユーザーの不安に対し、i-MiEV(アイ・ミーブ)は3通りの充電方法を用意した。普通充電としては、一般家庭でも使用されるAC200VとAC100Vに対応。200Vの場合約7時間、100Vの場合で約14時間で満充電完了だ。ガソリン代に比べ圧倒的に安いコストで充電することが出来る点が大きなメリットとなる。クルマを使用しない夜間に割安な夜間料金の電気を利用し充電する、といった使い方が想定される。
もちろん、今後EV(電気自動車)普及に必要不可欠なインフラとして整備される見込みの急速充電器についても対応。車体左側の専用コネクターより、三相200V 50kWの電源から約30分で8割の充電が完了する。既にショッピングセンターや高速道のパーキングエリアなどに試験的に設置が始まっているが、今後コンビニやガソリンスタンド、ファミレスなどへの設置も予定されている。なお設置場所は三菱自動車の「i-MiEVポータルサイト」で最新情報を随時公開する予定だ。
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2010年4月には年産5000台体制&一般ユーザーへの市販も
06年に研究用車両が公開されて以来、三菱 i-MiEV(アイ・ミーブ)といえば赤と白のツートンカラー、というのがお約束?だったが、市販版のi-MiEVでは実に8色ものボディカラーを用意している。TOP画像で3台並んでいるのはもちろん全てi-MiEV。カラーにより随分とイメージが変わるものだ。もちろんお約束の赤+白もオプション色として設定される。
白いボディのi-MiEVなどを見ると、パッと見には軽自動車のi(アイ)と間違えてしまうほど大きな違いはないが、外観上ではヘッドライトにはLED式ヘッドライト(軽自動車初採用)や、クリアレンズのLEDリアコンビランプを採用し、i-MiEVらしい先進イメージで差別化を図っている。もちろんLEDは一般のハロゲンランプに比べ消費電力が約半分だという実質的なメリットも大きい。インテリアはベース車のブラックインテリアを基調に装飾を加えた程度。ただしメーターは照明に白色LEDを用いた専用デザインとした。消費電力を抑えた走りの場合緑色のECOゾーンを示し、エネルギー回生時には青色のChargeゾーンを示すなど、エコな走りを視覚で直感的に訴える仕掛けとなっている。
上にも記したように、今回はメンテナンスリースを基本とし、主に法人向けへ販売され、価格は459.9万円[消費税込み]。生産目標は年間1400台。今後2010年4月には年間5000台規模へ生産を拡大し、個人ユーザーへの本格的な販売を開始する予定となっている。どれほどのコストダウンが図れるかがi-MiEV(アイ・ミーブ)普及の鍵をにぎりそうだ。
三菱 新型 i-MiEV(アイ・ミーブ) 市販モデルのカラーバリエーション
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車名
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三菱 i-MiEV
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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3395x1475x1610mm
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車両重量[kg]
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1100kg
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[駆動用バッテリー]種類
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リチウムイオン電池
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[駆動用バッテリー]総電圧[V]
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330V
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[駆動用バッテリー]総電力量
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16kWh
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[原動機]定格出力
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25kW
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[原動機]最高出力
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64ps(47kW)/3000-6000rpm
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[原動機]最大トルク
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18.4kg-m(180kgf・m)/0-2000rpm
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10.15モード交流電力消費率[国土交通省審査値]
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125Wh/km
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10.15モード充電走行距離[国土交通省審査値]
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160km
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乗車定員[人]
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4人
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消費税込み価格
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459.9万円[メンテナンスリースにて販売]
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写真
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三菱自動車工業
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