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小さくて軽く、誰でも買える価格帯、そして燃費がよいということを信念としてクルマを評論。大本命といわれている車種さえ外してでも自らの信念を貫き通す熱いハートをもつ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。 |
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学校の先生から自動車雑誌編集者経て、モータージャーナリストになったという異色の経歴を持つ。元教師ということもあり、分かりやすい評論に定評がある。さらに、クルマの細部まで見逃さない観察力はハンパではなく、徹底的に調べ上げてしまうほど。最新のクルマから、ヒストリックカーまで幅広い知識をもつ。 |
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歯に衣を着せぬ原稿で、なにかと話題の自動車評論家。歯切れの良い文章も分かりやすく、多くのファンをもつ。カートップやベストカーなど多数の自動車雑誌に寄稿するだけでなく、WRCなどのTV解説まで幅広い活動を行なっている。 |
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パワーユニット
Power Unit
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三菱 i-MiEV(アイ ミーブ)
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トヨタ プリウス
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松下 宏 |
クルマが走るときにまったく排気ガスを出さない点で極めて優れているが、普通にクルマを使ったときの実質的な走行距離が100km前後というレベルでは、まだまだ物足りない。
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燃費がよくてC02の発生量が少ないとはいえ、ハイブリッド車にはガソリンエンジンが搭載されている。実用性の高い低公害車ではあるが、まだ改良の余地があるといえる。
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片岡 英明 |
モーターは反応速度が速く、アクセルを踏み込むと瞬時にパワーとトルクが立ち上がる。鋭い加速を見せ、静粛性も群を抜いて高い。ただし、航続距離が短いので気をつかう。
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リダクションギア採用のTHS IIは2つのモーターを搭載する。モーターのみでの走行の距離が伸び、実用性能が高まった。1.8リッターエンジンの採用と相まって余裕ある走りを見せる。
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国沢光宏 |
最高出力は軽自動車の自主規制ワク一杯。動力性能的にはターボエンジンのi(アイ)とほぼ同等。その気になればもっと高い出力のモーターを搭載することだって可能。
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搭載されるモーターは82馬力と、意外にもi-MiEV(アイ ミーブ)よりパワフル。強力なバッテリーを搭載すれば、EVとして使えるだけのパワーをもつ。プリウスってEVでもあるのだ。
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足回り
Suspension
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三菱 i-MiEV(アイ ミーブ)
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トヨタ プリウス
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松下 宏 |
やや硬めの乗り味で安定感はまずまず。電池の重さが加わった分だけ安定感が増したものの、同時に軽快感をスポイルしている面がある。舵の効きはベースのi(アイ)よりも上だ。
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グレードによって足回りのデキがまったく異なっている。基本的に17インチタイヤとデキのいいショックアブソーバーを装着したツーリングセレクション以外はオススメできない。
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片岡 英明 |
重いバッテリーを積み、低重心になっている。しかもミッドシップ方式だからハンドリングは軽快だ。背は高いが、気持ちいい走りを披露する。高速道路もそつなくこなす。
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17インチタイヤを履くツーリングセレクションは軽快なハンドリングだ。15インチタイヤを履く標準仕様については接地フィールや乗り心地の面で物足りなさを感じる。
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国沢光宏 |
低い重心や適切な前後の重量配分を活かして、その気になってコーナーを攻めれば相当スポーティ。筑波サーキットの最終コーナーなんか速いです! 乗り心地も上々。
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17インチ仕様を選べば、スポーティモデルの入り口くらいのコーナリング性能をもつ。i-MiEV(アイ ミーブ)に負けてるのがこの乗り心地。路面のデコボコを結構拾ってしまう。
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デザイン&パッケージング
Design & Packaging
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三菱 i-MiEV(アイ ミーブ)
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トヨタ プリウス
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松下 宏 |
i-MiEV(アイ ミーブ)のデザインというより、そもそもベースとなったi(アイ)のデザインが優れたものだった。エンジンをリヤに搭載する独特のパッケージングも優れたものといえる。
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デザインもパッケージングも従来のモデルと基本的に共通であり、際立って優れたものとではないが、これといって欠点も見つからない。平均レベル+アルファというところか。
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片岡 英明 |
i(アイ)のボディを流用しているが、今でも先進性を感じさせる。リヤミッドシップを採用し、軽自動車の枠のなかで優れたパッケージングを生み出した。大人4人が無理なく座れる。
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2代目と見た目の違いは少ないが、まとまりのよいデザインだ。リアビューは代わり映えしない。少し大柄になったが、取り回し性は悪くない。後席空間も荷室容量も増えた。
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国沢光宏 |
元々EVっぽいデザインをもつ。かくなるうえはガソリンエンジン積むi(アイ)を絶版にするか? ただRRというレイアウトは回生制動の効率という点で不利。FF化が望ましい。
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フロントのデザインのみ「う〜ん!」。サイド&リアについちゃ質感あって上手にまとまっていると思う。ボディサイズや車格を含めたパッケージングは素晴らしいと考えます。
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実用性
Practical Performance
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三菱 i-MiEV(アイ ミーブ)
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トヨタ プリウス
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松下宏 |
電池の能力による航続距離の短さが実用性に限界を与えている。一般的な軽自動車の使われ方を想定すれば確かにこれでもいいが、そうした使い方しかできないクルマだ。
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実用性については何の問題もない。燃費が良いので給油でガソリンスタンドに立ち寄ることも少ないし、東京から大阪くらいなら軽く無給油で行けるのだから、どんな使い方でもできる。
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片岡英明 |
1回の充電で走れる距離は160kmだ。が、これは最高の条件での数値で、実質は120km程度だろう。冬場にヒーターを使うと電気もかなり食う。充電スタンドも今は少ない。
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ハイブリッドカーの強みは、実用性能が飛び抜けて高いことだ。燃費は文句なし。航続距離は満タンで難なく800kmを超える。大人4人が快適にドライブでき、違和感もない。
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国沢光宏 |
1回の走行距離が短い使い方であれば、普通の軽自動車とほとんど同じ実用性をもつ。むしろ自宅や職場で充電できるため、ガソリンスタンドに行く面倒くささがない。
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もはや何の問題点もない。ガソリンを満タンにしておけば、800km以上走ってしまう。リヤシートには成人男性が座れ、ゴルフバッグも3つ収納可能。苦しゅうないです。
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エコロジー度
Ecology
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三菱 i-MiEV(アイ ミーブ)
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トヨタ プリウス
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松下 宏 |
ゼロエミッションという点で極めて高いエコロジー度をもつ。発電時にCO2などを発生するといえ、クルマが動くときにHCやNOxも含めて発生しないは電気自動車ならではだ。
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現実的なエコカーとして優れた性能をもつが、ゼロエミッションではない点でi-MiEV(アイ ミーブ)に劣っているのは仕方がない。現状では十分に高い環境性能をもつクルマである。
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片岡 英明 |
モーターによる走行だからCO2の排出量はゼロだ。頻繁に充電する必要はあるが、クリーン度は群を抜いて高い。ただし製造過程ではCO2が出るし、電池の後始末も必要。
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エンジンを使うからCO2は出るが、ほかのクルマよりはるかに排出量は少ない。世界トップレベルのクリーン性能だ。アイドリングストップなど、環境に配慮した装備も満載。
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国沢 光宏 |
何から作った電気を使うかによって大きく異なる。火力発電を含む日本の現状だと、総合的に考えればハイブリッドと同等の二酸化炭素を排出することになると考えていい。
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二酸化炭素の排出量は日本のEVと同等。クリーン度も同等(プリウスの排気ガスは火力発電所と同等のクリーン度)。バッテリー生産時のエネルギーまで考えればECOです。
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